会長挨拶
第39回日本救命医療学会総会・学術集会
会長 高須 修
(久留米大学医学部救急医学)
第39回日本救命医療学会総会・学術集会の開催にあたって
この度、第39回日本救命医療学会総会・学術集会を、2024年9月21日(土)に、福岡市において開催させていただくこととなりました。重症患者の病態や治療、臓器障害について活発に議論されてきた歴史あるこの学術集会を開催させていただくことは大変光栄であり、学会員の皆様に深く感謝申し上げます。
この度の学術集会におけるテーマは「Turning-Point~救急集中治療の分岐点~」とさせて頂きました。全国の医療体制を逼迫させ混乱に陥れた新型コロナウイルス感染症からは脱却しましたが、働き方改革、医師・診療科の偏在、高齢化の進行、甚大な災害の多発など、救急医療を取り巻く社会変化はまだまだ混乱や脅威をもたらしかねない状況です。一方で、遠隔医療やAIの導入、再生医療やナノテクノロジーなど、医療と医学は着実に高度化を伴って発達し、先達から引き継いだ救急集中治療にも、様々な意味で大きな変化の波が押し寄せています。
働き方改革や専門医制度など社会より求められる変革の中で、救急医療・重症患者への集中治療に対しては、良質な社会システムにとどまらず、高い臨床力と優れた研究力が期待されています。若い先生方が、本学術集会において、救急集中治療の未来像を思い描きながら活発に議論し、分岐点から新たな一歩を踏み出せる有意義な会となりますよう、教室員一同、学術集会の開催に向け準備を進めてまいります。
多数の学会員皆さまのご参加を心よりお待ち申し上げます。